What is Spartina ?
スパルティナ(Spartina)は、干潟や塩生湿地などに生育するイネ科のスパルティナ属植物の総称です。スパルティナには日本在来の植物はなく、すべての種が外来植物です。
現在、日本で侵入が確認されているスパルティナは、Spartina alterniflora(スパルティナ・アルテルニフロラ 和名ヒガタアシ)で、背丈が3m近くになる大型の植物です。日本国内では2011年に愛知県と熊本県で生育が報告され、2020年に山口県での生育が報告されました。繁殖力が非常に強く、愛知県豊橋市にある梅田川の河口域は数年のうちに、この植物で埋め尽くされてしまいました。
そもそも、日本の干潟にこのような壮大な植物はありません。しかも、このスパルティナは、在来の干潟の植物が生育できないような地盤の低い場所にまで生育が可能です。このまま放置すると干潟や塩生湿地を陸地化し生態系を破壊する恐れがあり、国内のみならず、海外でも様々な駆除対策が行われています。
開花中のスパルティナは背丈が3m近くなる
スパルティナ属植物
- Spartina alterniflora (英名:Smooth cordgrass 和名:ヒガタアシ)
- Spartina anglica (英名:Common cordgrass)=S. townsendii が倍数化、稔性あり(特定外来生物)
- Spartina densiflora (英名:Dense-flowered cordgrass)
- Spartina foliosa (英名:California cordgrass)
- Spartina maritima (英名:Small Cordgrass)
- Spartina patens (英名:Salt meadow cordgrass)
- Spartina x townsendii (英名:Townsend's cordgrass) =S. alterniflora x maritima 不稔性雑種
など、世界で16種が生育している(Mabberley 2008)