2021/4/1(Thu)事務局移転のお知らせ

【重要なお知らせ】

 2021年1月に開催された2021年度日本スパルティナ防除ネットワークの総会での決議に基づき、これまで愛知県名古屋市にあった事務局を、熊本県熊本市の熊本大学内へと移転しましたのでお知らせいたします。

 この措置は、愛知県でのヒガタアシ防除が一段落し、現在防除の最前線である熊本に事務局を移すことで活動のスピードを上げていこうというものです。活動の内容については、これまでと大きな変更はありません。今後とも、ご協力・ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

2020/3/2(MON)堀川で確認されたスパルティナの再同定について

【重要なお知らせ】

 2018年11月に愛知県碧南市の堀川で確認されたスパルティナ属植物について、当会ではコヒガタアシ(Spartina anglica:スパルティナ・アングリカ)として報告していましたが、遺伝子分析の結果ヒガタアシ(Spartina alterniflora:スパルティナ・アルテルニフロラ)と再同定されたため、2020年2月~3月開催に開催された日本植物分類学会 第19回大会(岐阜)にて発表しましたのでお知らせします。

 

碧南市堀川に侵入した植物は

・苞頴側面には明らかな微毛が生えている

・個体サイズや地下茎が短い

・実生の発生数も多い

 

 以上の点において、これまで日本で観察されたS. alternifloraと異なる特徴をもっていました。しかし、日本国内には十分な標本等の資料がなく、形態的観察には限界がありました。そこで碧南市堀川に生育する植物について、フローサイトメトリーによるDNA含量の分析、trnT-trnL領域のシーケンス、及びITS領域のRFLP分析を行いました。


・DNA含量はS. alternifloraと明確な差はなかった

・trnT-trnL領域のシーケンスで得られたハプロタイプは、S. alternifloraと100%相同であった

・ITS領域におけるRFLP解析の結果においても、S.anglicaとは異なりS. alternifloraと一致した

 

 以上の結果を総合的に判断し、碧南市堀川の植物はS. anglicaではなく、S. alternifloraと再同定しました。ただし、形態的特徴は大きく異なるため、S. alterniflora中の既侵入系統とは異なる系統だと考えられます。

2016/6/11(Wed)スパルティナ属全種が特定外来生物に指定されました

【重要なお知らせ】

 外来生物法(正式名称:特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)の施行令が改正され、スパルティナ属植物全種が特定外来生物に指定されました。国内では現在、ヒガタアシ(Spartina alterniflora)が定着していますが、これらを栽培、植栽、種まきをすることが禁じられるほか、個体や種子、茎断片等の運搬も法律で禁止されます。(詳しくは環境省の外来生物法に関するWebサイトをご覧ください)

 また、特定外来生物に指定されることで、スパルティナ属全種が、数ある外来生物の中で、駆除や管理を優先的に実施する種として取り扱われるようになります。国内の根絶を目指す当会にとっては、非常に重要な改正となります。